第九話 報告出来ない虚しさ
果たす約束
死後事務委任契約の相談は必ず本人と行う。
御葬儀や法要など、本人の意志に沿って進める。
そして私たちは約束通り、全てを実行する。
清算書を整え、完了報告書を作成し、
関係者に提出する。
しかし、本人には直接報告できない。
その人は、もうこの世にいないからだ。
どれだけ打ち合わせを重ねても、
結果を本人に伝えることはできない。
それが、どうしようもなく虚しい。
いないけれど、私たちはお役目を全うした。
約束を果たし、誠実に務めを果たした。
その信頼は「あなたなら信用できるから」と
言ってもらえたから。
だから、私たちは常に信用を大切にしている。
それが私たちの仕事である。